- 35C
35℃ 冷たい手を
握りしめ 駆け出した
夏の影 振り返ることもなく
蜃気楼 背に
憶えたての歌
繰り返し くちずさみ
なにも考えず
- Ameagari
後ろ姿が遠ざかり
自由は僕の手の中に
笑う季節を追い越して
朽ちた果実が種を落とす
忘れていた日々を思い出す
雨上がり 空が青すぎて
ひとり立ち尽くす
痛みも失くして
- Azemichide
いつものように駅へ向かう
春の日差し街を照らす
日常に触れる残像
何度だって思い出せる
コブシが散る それを見てる
光照らす 時が止まる
春が終わる それに気付く
基地へ続く畦道で
- Drive
浮かぶ
消える
揺れる
笑う
きみの寝顔
冬の真夜中
明日までこのままで
目を閉じて そのまま
- Hakka
白い靴が汚れて 少しだけ泣いた
あの人にあげたかったものを
いとも簡単になくした
もういらないと思っていたのにな
気付きたくなんてなかったのにな
ハッカのせいにしたつもりだけど
きみはわかっていたのでしょう
絡んだ髪の毛をほどいて
- Hitohira
夢のような日々は終わって
エンドロールの続きを生きなきゃ
たとえ記憶から溢れ落ちても
この心はあなたに生かされている
痛みすら慈しめたなら
木漏れ日が揺れる場所へ
ひとひら ひとひら
燃やす花になる
- Kinmokuseino Yoru
だいたい夜はちょっと
感傷的になって
金木犀の香りを辿る
何でもないふりしても
声が聴きたくなって
電話番号を思い出そうとしてみる
かける かけない
会いたい 会いたくない
- Namaeo Yonde
笑顔が作れなくても
あなたは愛して
よく笑うあの子ばかり見ないで
ここにいて
目があうその瞬間に
心をあげるよ
なんにもいらないから 今は
そばにきて
- Natsuno Yoruno Machi
君に借りた
紙ジャケの CAN のアルバムを
破いちゃったことが
ずっとどうしても言えなかった
夏の夜の街の色
入り組んだ道
君が好きだったCD屋
今はもう無いらしい
- Nekoto Allergie
話せなくていい 会えなくてもいい
ただこの歌を聴いてほしいだけ
あなたの顔や あなたの声が
夢に出る夜はどうすればいいの
12月の空気を吸い込んで
くしゃみをひとつ
産まれたばかりの猫たちが
- Sakuragasakumaeni
真夜中の校庭に忍び込んでさ
星空をただ見上げてた
飲めやしないお酒片手に
どうしても叶えたい夢があってさ
ここじゃたぶん叶わない気がするんだ
お遊びで積み重ねた
- Sculpture
また同じ香りに騙され振り向く
何度も
甘い言葉だけ信じていたかった
その奥で揺れる蕾も知らずに
裏切りの数だけ そっとキスして
また同じ香りに騙され振り向く
馬鹿みたいでしょう
- Shiga Futario Wakatsumade
きみと日のあたる庭で
そっと息絶えたいのです
きみに誓えることなんてないけど
そばに居てください
青い季節は いつの間にか過ぎ去っていた
並木道のむこう きみが振り返る
触れても なくならない光
- Why
幸せなんてあるのかな
寄り道ばかりしてきたけど
ひとりじゃ空っぽだった
ああ きみのこと探してた気がするよ
ねえ ぼくのこと愛してよ 間違いだらけでも
自分に嘘をつくたび
信じられる人は消えた
- Youthful Anger
頭 体 心から
もいだ 羽の廃棄のススメ
わからないからさ このままで
褒められなくたっていいや
飼いならされるよりはマシ
あなたとは違う
頭 体 心まで