- 12gatsu No Maho
今朝から僕は車を三度も磨いた
街路樹にともる灯と夕暮れの色
誰よりも綺麗に映したら
標識の側で待ってる
白い息の微笑みが
いつもよりたまらなくほころぶから
口で言うと笑うし
いい文句も浮かばないから
- Akenai Yoru Ga Kurukoto Wa Nai
窓に映るのは一つ頬杖を付きながら
明けない夜を信じて
しまいそうな僕だけ
今このスタンドを消せば
世界は僕の心と同じ
上か下かも解らない
暗闇に飲まれそうだ
あまりにも違う高さの
- Ame Nimo Makezu
最近の僕ときたら
人のために何かしたいと
思いついただけで もう
出来たつもりになっている
でも「雨が降ってきた」とか
「ちょっと風邪ぎみかも」とか
いろいろと理由をつけて
何一つ形に出来ていない
- ANSWER
あの日地下鉄の改札で
急に咳が出て
涙にじんで止まらなくなった
君と過ごしてたさっきまで
嘘みたいだね
もう帰る時間だよ
君と僕の腕時計
一緒に並べて
- Chicken Rice
親孝行って何?って考える
でもそれを考えようとすることがもう
親孝行なのかもしれない
子供の頃たまに家族で外食
いつも頼んでいたのはチキンライス
豪華なもの頼めば 二度とつれてきては
もらえないような気がして
親に気を使っていたあんな気持ち
- Darling
ちょっと遅れただけじゃないかよと
言いかけた僕にもう5回目だよねと
君がブロックをかけた
海沿いは渋滞続き
おなかもすいたけど
ランチは君のひざの上
がっちりおさえられてる
理由としては
- Donnatokimo
僕の背中は自分が
思うより正直かい?
誰かに聞かなきゃ
不安になってしまうよ
旅立つ僕の為に ちかったあの夢は
古ぼけた 教室の
すみにおきざりのまま
あの泥だらけのスニーカーじゃ
- Doushiyoumonai Bokuni Tenshiga Oritekita
勢い良くしまったドアで
舞いあがった枕の羽
今夜はついに彼女を
怒らせてしまった
昔の恋人のくれた目覚まし時計を
何度言われてもずっと
使ったのが気にいらない
飛び出した彼女の手の中で
- Fall
何時でも決まった事を
一人で淡々とこなす
人が絡まない分だけ
問題も起こらないけど
昨日と今日が知らずに
入れ替わってたとしても
気づけないような日々を
歴史と呼べず悩んでた
- Futatsu no Negai
今朝からずっと雨音の
すきまに耳をすましてる
TVドラマの電話と
間違えないように
内緒で二人 5泊6日
国際線の窓で見た
雲をたたえて落ちる
夕焼けが恋しい
- Fuyu Ga Hajimaruyo
8月の君の誕生日
半袖と長袖のシャツを
プレゼントしたのは
今年の冬もそれからもずっと
僕らが一緒に過ごせる為の
おまじない
髪をほどいてみたり
突然泣き出したり
- Gazer
君を守ってやれるような
強い男でいたいのに
その理想とはほど遠い
弱さばかり出てくるんだ
出来れば自分でも目を
背けたくなるような
駄目な僕を何度も君に
見せてるはずなのに
- GREEN DAYS
Hodoketa kutsuhimo wo naosou to
Kimi ga shagandara
Me no mae ni midoriiro no michi ga
Tsuzuiteta
Sorezore ga chanto hitori de
Nayanda to wakatta
Dainingu wo deta bokura ni
Shimetta natsu no yokaze
- Hanabi no Yoru
夕立止んだ夜空はまるで
体育館の黒いビロード
今年もいろんな街から
集まってくる花火大会
どんな人でもこの場所で
笑顔になれる花火の夜を
とても好きだと言っていた
君を今も思い出すよ
- Hanamizuki
最後のデートも
同じ場所で待ち合わせよう
花水木の通りの終り
線路沿いの空地で
ハザード出してるよ
何かを見つけた
子供のよに指をさして
こいのぼりのようだと言ってた
- I Need You.
雪をすくいとった 赤い君の指先を
僕の両手で暖めるのに
理由なんか探してる
恋人でいない方が都合はいいけれど
何年も 何のために
君を思ってるんだろう
僕のものになっちゃえよ
冗談ぽく試したとき
- Kaminariga Narumaeni
突然雨が降り出して
僕のリュックと肩がにじんで
何だか急に君に会いたくなった
駅前の taxi 乗り場は
明日の休み知ってる人達
笑顔の比率が高い
僕は明日も早い
とにかく公衆電話まで行こう
- kamiwokiruhi
はさみが通るたびに
想い出が落ちて行く
今朝 何気なく見た
パスポートの写真だけが
君を覚えてる
人は髪を切る前に
きっと何かを片付ける
だからわざわざ混んだ日曜日を
- Kanojo No Koibito
僕の車にそんな風に
かんたんに乗れるんだね
確かにちゃんと家まで
送るつもりだけど
僕とあいつの間にいつか
入り込んできた君を
最初に好きになったのを
二人は知らない
- Kimini Aini Yuku
遠足の前の日が
確かこんな感じで
待ち合わせの時間より
ずいぶん早く出掛けた
日曜日の電車は
みんなやさしく見えて
どんなに混んでても
おだやかに揺れている
- kitakaze
小さなストーブじゃ窓も
曇らないような夜
毛布を鼻まであげて
君のことを考えるよ
だけど知らないことばかりで
思い出せることは
斜め40度から見た
いつもの君の横顔だけ
- Kokoro No Compass
喜ばせようとしたことが
裏目に出てしまったからと言って
何もしない自分の方が
マシだなんて思わないで
君をうごかしたものが
喜んでもらいたいとただ
それだけをおもう心なら
誰も傷つけることはない
- Kotoshino Fuyu
電気ストーブの低いノイズと
君の寝息がとける頃
そっとベッドからぬけ出して
キッチンでミルクをついだ
幸せを確かめたくて
眠れない夜があるね
目ざましの赤いLEDが
誕生日の日付けになった
- Love Letter
線路沿いのフェンスに
夕焼けが止まってる
就職の二文字だけで
君が大人になってく
向かいのホーム 特急が
通り過ぎる度
とぎれとぎれのがんばれが
砂利に吸い込まれていく
- Mada Minu Kimihe
かあさんは余計な事して
見合い話 持ちかける
自分が思うよりも もっと
寂しそうに見えるらしい
今ごろ未来の恋人は
どこで何をしてるやら
サボテンもコーヒーメーカーも
「まだかよ」って怒ってる
- Misejimai
撃ち合う兵士の流れ弾に
息子と同じくらいの
子供が倒れていくのを
たった今ニュースで見た
その兵士が持っていた
銃に見覚えがあった
それが自分の作ったものと
気づいて血の気が引いた
- Mo Koi Nante Shinai
君がいないと 何もできないわけじゃないと
ヤカンを火にかけたけど 紅茶のありかがわからない
ほら朝食も作れたもんね だけどあまりおいしくない
君が作ったのなら文句も 思いきり言えたのに
一緒にいるときは きゅうくつに思えるけど
やっと自由を手に入れた ぼくはもっと淋しくなった
さよならと言った君の 気持ちはわからないけど
いつもよりながめがいい 左に少し とまどってるよ
- Momo
抱きしめたいと言う言葉の
意味とは裏腹に
不安や寂しさを君に
押しつけようとしてたんだ
ここに来る途中に君の
好きな桃を選びながら
救われることしか頭に
なかった最低な僕
- Mou Koi Nante Shinai
kimi ga inai to nani mo
dekinai wake ja nai to
yakano hi ni kaketa kedo
koucha no arika ga wakaranai
hora choushoku mo tsukureta mon ne
dakedo amari oishikunai
kimi ga tsukutta no mara monku mo
- Mugen No Kanata He -To Infinity And Beyond-
nozomi ga kanau sono hi ga
kanarazu kuru to wa kagiranai
sonna omoi ni ashi wo torare
ugokenai kimi wo yoso ni
uchi no inu wa akunaki
chousen no sue kaeta bakari no
mae yori takaku shita saku wo
tobikoete yattekita
- NG
ボタンが取れているだけで
着れないシャツを持ったまま
君がもうこの部屋にいないことを
確かめていたけれど
忙しい日々の隙間の
中途半端な空白で
細い背中を思うのが何より辛い
めざめた僕の首筋に君の長い髪を
- No.1
One, two, one, two, hoo!
お互いのことをもう
さぐるのはやめよう
もうわかっている
君は僕が好きで
僕は君が好き
幸せにするといつでも
- Penguin
製鉄所のコンビナートは
赤と白の市松模様
君に見せるつもりだった
ロケットの模型と同じで
もう君にも見せることもないし
この道も二人じゃ通らない
話もしてキスもしたけど
出会わなかった二人
- PLEASURE
僕は運が悪かった
体中が刃物みたいに
何気なく触れたもの全部
傷つけるのが怖かった
愛されたいと願うことを
締めようと思いながら
君を好きになってしまうような
自分を分かれなかった
- Red Nose Reindeer
入場券を買ってくるから
そこでじっとしてろよ
強い言葉の割には
何度もふりかえる
100円玉と少しじゃ君を
見送れない気がして
販売機の前で一人
ためいきをついた
- Sakurazaka
NO.1にならなくてもいい
もともと特別なOnly one
花屋の店先に並んだ
いろんな花を見ていた
ひとそれぞれ好みはあるけど
どれもみんなきれいだね
この中で誰が一番だなんて
争うこともしないで
- SPY
おあずけになったデートに
がっかりしていたけど
偶然君を見かけた
なんて運命的な2人
おめかしと言うよりちょっと
変装に近い服で
出会った頃なら
きっと見過ごしてた
- Teppennmade Mousugu
日曜日の遊園地は
上手に夕暮れをつれてくる
さんざん 僕らをはしゃがせて
帰る時間を 忘れさせる
最後に乗った観覧車は
ゆっくり 僕らを 空へ運ぶ
静けさに困って目をやれば
ゴンドラは 恋人同志ばかり
- The End of the World
「行いが悪かったかな」
ごめん冗談で言ったつもり
「気にしないよ」そういうと君は
わざと明るく笑って見せた
雨の中ずっと待たせたのを
謝った僕をかばうように
「独りぼっちより誰かを待つほうが
よっぽどいいよ」って言った
- The Future Attraction
見届けた恋がすべて
TVの中のことなら
君が恋をした訳じゃない
何の役にもたたない
痛みをいくら知っていても
二人の恋は結局
二人の恋でしかないから
何の役にもたたない
- Tokyo Days
星空に口笛よひびけ
すばらしき毎日
例えば最初に自転車に
乗れた日を覚えていれば
新しいコトをはじめるやつを
だれも笑えやしないはず
24歳の夏にはじめて
てれもなくスケボー抱えて
- Toriaezu Nanika Tabeyou
ねぇ さっきからずいぶん
荒れてるみたいだね
落ち着いてるときの君なら
そんなこと いわないのに
ねぇねぇ さっきからずいぶん
自分を棚にあげて
好きなことをいってるじゃない
僕にまであたらないでよ
- Tsuki No Ishi
あまりにも綺麗な
今夜の月を眺めながら
どこかで飾られてある
月の石の事を思った
人間のやることは
いつも勝手で乱暴すぎる
なんでも平気で輝けぬ
場所に持ってくる
- Un
お互いに形みたいなモノが
なければダメな頃もあった
何が誰かの心の支えに
なるかわからない
ずっと前に僕のキーホルダーから
もってったやつを大事につけてる
ちっぽけだけど
これでも僕なんだと
- Unchaka
恋しいなぁとか辛いなぁとか
収まらないなぁとか
満たされたいとか
溢れてありあまる色んな欲望は
体を動かすエネルギーになる
良いことをするにも
悪いことをするにも同じ力がいる
ならば良いことに使いたい
- Utatane
海からあがる潮風
絵葉書で見た晴れ空
うたたねのために数えるのは
羊でなく思い出
少しずつ細める目に
睫毛の向こう側に
はぐらかしてばかりいた
記憶をいつものようにたどる
- Witch Hazel
恋と呼ぶにはさよならを聞くことを
覚悟していた僕らだった
夏休み中の kiss の数が一番
たくさんあったそう覚えてる
僕の肌がだんだん焼けてくのを
おもしろそうに見ていたよね
仲間からぬけ出して
借りたオープンカー
- Wow
まだなんにも話せないまま
君が生まれてきたのは
誰かの言葉に僕らはもっと
耳を澄ますべきと教えてくれる
まだ一人で歩けないまま
君が生まれてきたのは
どこへも行かない
一緒に居ると約束して
- Yasashii Uta Ga Utaenai
抱えた苦しみは誰のせいと
人をひどくせめる的はずれを
何度も何度も繰りかえして
苦しみは前より増えるばかり
同じページを捲りすぎた
本のように日々はすり切れて
自分の中を見る以外に
もう術はなくなってしまってた
- Yukini Negaiwo
大事な人を数えたら
けっこうたくさんいて
そんな自分は照れる程
幸せだなって思った
今夜会いたい人だって
やっぱりたくさんいて
もしも雪が降ったら
電話代すごいだろうな